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数学や算数の学習を,単に問題を解くだけでなく,もっと楽しく深く触れていただけるのに役立つ事柄を用意しました。

 

第22回・わったら大きくなっちゃった!

以前、このような質問を受けたことがあります・・・

「今まで勉強していたわり算では,わり算をすると答えがもとの数より小さくなっていましたが,この前勉強した,小数でわるわり算では,(1 より小さい数でわると)答えが,もとの数より大きくなりました。なぜですか?」

①6÷2= 3 ←もとの6より小さくなります。

②6÷0.2= 30 ←もとの6より大きくなりました!

この生徒さんは,今までは①のような整数でわるわり算を勉強してきていて,新しく②のような小数でわるわり算を 勉強したときに,「“わった”のに大きくなるのはなぜだろう?」と思ったらしいのです。

たしかに,突然聞かれると大人でも上手くは答えられないかもしれませんね!

説明を始める前に,まず「わり算」というものから説明します。ちょっと難しくなりますが・・・・

6÷2のわり算は,そのわり算の式の意味によって「等分除(とうぶんじょ)」と「包含除(ほうがんじょ)」に区別できます。

たとえば,もとの問題が,このような場合だったとしましょう・・

6mの針金を2人で同じ長さに分けると1人分は何mになりますか。

6÷2=3 なので,1人分は3mになります。

これは,全体の量をいくつかに分けるわり算です。これを等分除といいます。
<全体の量>÷<人数>
出てくる答えは<わる数の1あたりの量>になります。
この場合はわる数が人数だったので<1 人あたりの量(m)・3m>が出てきます。


次にこんな場合だったら・・・

6mの針金を2mずつに切ると何本になりますか。

6÷2=3 なので,3本になります。

これは全体の量をいくつかずつに分けるわり算です。これを包含除といいます。
<全体の量>÷<長さ>
出てくる答えは<わる数がいくつ含まれているか>になります。
この場合は<3 つ(3 本)含まれている>となります。


同じわり算をして求めた「3」ですが,答えの意味が違うのが分かったでしょうか?

では,話を元に戻して,“6÷0.2”について考えましょう。
包含除の場合で考えた方が分かりやすいと思いますから,次のような問題で考えてみましょう…

6mの針金を0.2mずつに切ると何本になりますか。

6÷0.2=30 なので,30 本になります。 ←6mには0.2mが30こ含まれている。

答えは,もとの「6」より大きくなりましたが,1m で切れば「6」本ですが,1m より細かく(0.2m)切っているので,「6」本より大きな「30」本と答えが出てくることも分かりやすいでしょう。


低学年のうちは,整数範囲でかけ算やわり算をしますから,「かければ大きくなる」「われば小さくなる」のが当たり前でした。ですから,小数のかけ算やわり算では「かけても小さくなるときがある」「わっても大きくなるときがある」ことはこのことをはじめて学んだ小学生にとってはちょっと難しいのかもしれませんね。(このようなことは「1より小さい数」をかけたりわったりするときに起こります。分数で,1/2などをかけたりわったりするときも同じです)
計算は,どうしても“速く正確に”が重視されるので,計算の「方法」ばかりの勉強になりがちです。でも,「どうしてだろう?」と考えることはとても大切な勉強です。

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